京田辺市草内塚本
iPhoneの水没
現在のiPhoneにはまた完全な防水機能は搭載されていません。
ただ、水分の侵入に対して全くの無防備というわけでもありません。
iPhoneの画面と本体の間には耐水テープというパッキンのようなものが貼られており、
これが1つの防水対策の役割を果たしてくれています。
四隅に張り巡らされており粘着性でもって外部からの水分や異物(ほこりなど)を防いでくれるため、
雨が当たったりや飲み物をこぼしてしまったりなどのダメージであればなんともないことが多いです。
ただ、これはあくまで耐水性・防水性を上げる機能なだけであり、
海や川、お風呂などにがっつり浸水させてしまうと水没状態になってしまうことが多いです。
特に長時間浸水など端末に増えてしまうとかかる負担が増えてしまうと、
端末がそのまま起動不良になってしまうことも珍しくありません。
基本的に端末が水没してしまった場合は、すぐに部品の故障などが起こってしまうことが多いのですが、
稀に水没させてからも何の症状が出ない場合があります。
ですが、その場合でも水没の影響が徐々に部品に渡ってしまい、
結果的に後日に何かしらの不具合が出てしまう事が多いので、
直後に何の症状も起きなかったとしても、水没させてしまったかもと思った場合は修理店に内部点検を依頼しましょう。
水没によるブラックアウト
本日はiPhone12の水没復旧修理をご依頼いただきました。
お客様によると、端末を一度川に浸水させてしまい、
拾い上げて電源をつけても画面が真っ暗な状態から進まないとのことでした。
まず、このような場合は画面が映ってくれていないだけのブラックアウト状態か
それとも完全に電源が入らなくなった起動不良状態かを確かめる必要があります。
確かめ方は簡単で充電ケーブルを差し込んだり、ボタン操作でサイレントモードへの変更を行ったりなどして
音が鳴るかどうかを確認します。
ブラックアウト状態であれば画面だけが故障しており内部は生きている状態なので音は鳴りますが、
起動不良状態だと完全に電源が入っていない状態なので音すらも鳴りません。
今回は音が鳴ったのでブラックアウト状態と判断ができました。
ブラックアウトとはいわゆる液晶故障の状態です。
基本的に液晶故障は今回のような水没や衝撃などの外的要因が原因として起こるのですが、
画面1部に黒いにじみや線が入るなどの軽度なものから、
今回のブラックアウトのような重度なものまで症状はそれぞれです。
数多くの水没端末の復旧依頼をいただいておりますが、
この液晶故障が水没による不具合の中で1番多いように思えます。
本日の修理の流れ
今回は水没による画面のブラックアウトが起きている状態なので、
内部の水分除去と画面の交換が必要になります。
実は内部の水分除去を行わなくても画面の交換をするだけでブラックアウトは改善するのですが、
水分除去をせずに交換をしてしまうと1時的に画面が正常に映るようになるだけであり、
すぐにまた水分の浸食によってブラックアウトなどの液晶故障が起きてしまうのです。
なので、水没による部品故障はすぐに部品交換から始めるのではなく、
まず水分除去から進めていくのがお決まりの流れです。
水分除去に関しては、基本的には画面を開封しエアダスター(空気の入ったスプレー)などを用いて
内部の部品や基板に入り込んだ水分を飛ばしていき、
十分な除去ができた後は、本体をむき出し状態にしたまま扇風機に当て続け完全な除去を行います。
作業の時間自体は1時間ほどで完了します。
次に行う画面交換は30分ほどで完了するので計1時間半ほどの作業時間です。
修理後、無事画面が正常に映る状態にまで復旧することができました。
当店での修理はデータもそのままで修理ができるのでご安心ください。